香川県で太陽光発電の設置を検討しているなら、補助金の活用を一度整理しておくとよいでしょう。県と市町がそれぞれ独自の制度を設けており、条件をしっかり確認してから動くことで、申請の見落としを防げます。
令和8年度(2026年度)時点では、香川県が実施する「かがわスマートハウス促進事業補助金」を軸に、高松市が独自に展開する補助制度が並行して動いています。制度ごとに対象設備・要件・申請窓口が異なるため、どの補助金が自宅の状況に合うかを先に把握しておくことが大切です。
この記事では、現行制度の概要・補助金額・申請条件・注意点を整理します。補助金の要件や受付期間は年度ごとに変わる場合があるため、最終的な申請内容は香川県公式サイトまたは各市町の担当窓口でご確認ください。
香川県の太陽光補助金の種類と選び方
令和8年度時点で、香川県に住む個人が家庭用太陽光発電設備を設置する際に利用できる補助金は、大きく「県の制度」と「市町独自の制度」に分かれます。まず自宅の住所がどの市町にあるかを確認し、県制度を使うか市町の制度を使うかを判断する流れが基本になります。
香川県の補助制度:かがわスマートハウス促進事業補助金
香川県が令和8年度(2026年度)から実施しているのが「令和8年度かがわスマートハウス促進事業補助金」です。香川県環境政策課カーボンニュートラル推進室が窓口を担当しています。
令和8年度の補助対象は、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の新築または購入、蓄電池の設置、V2H(Vehicle to Home)の設置、窓・玄関ドアの断熱改修の4種類です。令和8年度の対象には、単独での太陽光発電設備の設置は含まれていない点に注意が必要です。太陽光発電設備の設置補助については、令和7年度の「かがわスマートハウス促進事業(重点対策加速化事業)補助金」において1kWあたり8万円(上限45万円)の補助が実施されていました。令和8年度以降の太陽光発電設備単独への補助内容については、香川県公式サイトの最新情報でご確認ください。
蓄電池の補助額は令和8年度では補助対象経費の1/10(既存住宅設置は上限10万円、新築ZEHへの設置は上限15万円)となっています。令和7年度の重点対策加速化事業では1/3(上限20万円)でしたが、制度によって補助率・上限が異なります。
ZEH新築:20万円(子育て世帯・複数世代同居は+5万円)
蓄電池:補助対象経費の1/10(上限10万円/新築ZEHは上限15万円)
V2H:10万円
断熱改修(全体):20万円(子育て世帯等は+5万円)
断熱改修(部分):補助対象経費の1/2(上限5万円)
令和7年度の重点対策加速化事業との違い
令和7年度に環境省の「地域脱炭素移行・再エネ推進交付金」を活用して実施された「かがわスマートハウス促進事業(重点対策加速化事業)補助金」は、太陽光発電設備の設置補助として1kWあたり8万円(上限45万円)、蓄電池は補助対象経費の1/3(上限20万円)を提供していました。令和7年度の補助は予算上限に達し、受付を終了しています。令和8年度以降に同等の太陽光発電設備補助が再開されるかどうかは、香川県公式サイトでご確認ください。
どの制度を使うかの判断ポイント
自宅の住所が高松市内か市外かによって申請先や使える制度が異なります。高松市内の場合は高松市独自の補助制度が窓口になる場合があり、市外の場合は県の制度が主軸になります。また、一つの設備に対して国・県・市からの補助金の併用ができない場合が多いため、申請前に各制度の「併用可否」を担当窓口に確認しておくとよいでしょう。
高松市の太陽光補助金の概要と条件
高松市は県の制度とは別に、独自の補助制度を展開してきました。令和7年度(2025年度)には「自家消費型家庭用太陽光発電設備等設置費補助事業」を実施し、太陽光発電設備1kWあたり8万円(上限45万円)、蓄電システムは補助対象経費の1/3(上限20万円)を補助しています。令和7年度は予算上限に達したため、受付を終了しています。令和8年度(2026年度)の制度については、高松市ゼロカーボンシティ推進課の公式サイトでご確認ください。
高松市の補助を受けるための主な要件
高松市の令和7年度補助では、次の条件をすべて満たす個人が対象となっていました。高松市内に住所があり、自らが居住する既存住宅に設備を新たに設置することが基本要件です。新築住宅(建設完了日から1年以内のもの)は対象外です。
また、設置する太陽光発電設備は固定価格買取制度(FIT)またはフィードインプレミアム(FIP制度)の認定を取得しないことが条件です。発電量のうち30%以上を自家消費することも求められます。パワーコンディショナ(パワコン)の定格出力が10kW未満であることも要件の一つです。
予約申請(設置工事着手前)を行い、予約番号通知書を受け取った後でなければ工事に着手できない点にも注意が必要です。工事後に交付申請を提出する2段階の手続きとなっています。
蓄電システムの要件と注意点
蓄電システムの補助を受けるには、補助金を活用して設置する太陽光発電設備と連系する家庭用(20kWh未満)であることが条件です。導入価格(設置工事費を含み、税抜き)が12.5万円/kWh以下となるよう努めることも要件に含まれています。
国・県・高松市の補助金の併用は原則できないため、どの補助制度を選ぶかが重要な判断になります。どの補助金を優先するかは設置規模や設備内容によって変わります。担当窓口への事前確認が申請の失敗を防ぐ近道です。
| 項目 | 補助金額(令和7年度) | 上限 |
|---|---|---|
| 太陽光発電設備 | 8万円/kW | 45万円 |
| 蓄電システム | 補助対象経費の1/3 | 20万円 |
申請の流れと手続きの注意点
補助金の申請では、設置工事の前後に手続きが分かれていることが共通のポイントです。工事前の「予約申請」を先に済ませ、予約番号を受け取ってから工事に着手する流れが原則となっています。この順序を誤ると補助対象外になる場合があります。
予約申請から交付申請までの基本フロー
香川県・高松市ともに、申請は大きく2段階に分かれています。まず設置工事の前に予約申請を行い、受付番号または予約番号の通知を受けます。その後、設置工事を実施し、完了後に交付申請書を提出します。
香川県の令和8年度制度では、電子申請システム(香川県電子申請・届出システム)を使って申請予約を行い、添付書類を郵送または持参で提出する流れです。受付開始は令和8年5月11日10時から始まっています。提出締切は各制度で異なるため、手続の手引を事前によく確認しておくとよいでしょう。
必要書類と準備のポイント
申請に必要な書類は制度ごとに異なりますが、一般的に求められるものとして、工事請負契約書の写し、設備の仕様書・カタログ、出力対比表、県税(個人住民税を含む)の完納証明書、誓約書などがあります。書類に不備があると受付日時がずれ、予算上限到達後になってしまう場合があります。
必要書類の最新一覧は、香川県または高松市の公式サイトにある「手続の手引」(PDF)で確認できます。書類の準備は余裕を持って進めることが申請手続きをスムーズに進める上で重要です。
・工事着手前に必ず予約申請を済ませる
・予約番号の通知を受け取ってから工事に着手する
・国・県・市の補助金の併用可否を事前に確認する
・提出書類は「手続の手引」で最新版を確認する
FIT・FIP制度との関係
県や高松市の自家消費型補助金の多くは、固定価格買取制度(FIT)またはフィードインプレミアム(FIP制度)の認定を取得しないことを条件としています。FIT・FIP制度の認定を取得して売電収入を得る運用を希望している場合は、これらの補助金が適用されません。自家消費を主目的とした運用か、売電収入を重視する運用かを先に整理しておくことが申請ミスの防止につながります。なお、余剰電力を相対契約で売却すること自体は可能な制度もあるため、詳細は各制度の交付要綱でご確認ください。
市町別の補助状況と確認先
香川県内の市町では、県の制度とは別に独自の補助金を設けているところがあります。住所がある市町の補助制度を先に確認することで、条件が合えば上乗せや選択肢が広がる場合があります。ただし、同一設備への国・県・市の補助金の重複受給は原則として認められていません。
高松市以外の市町の補助状況
香川県の令和7年度「重点対策加速化事業」では、観音寺市・さぬき市・東かがわ市・小豆島町・三木町・直島町・琴平町・多度津町において、各市町の担当窓口が書類の提出先となる運用が行われていました。市町によって補助の有無や内容が異なるため、設置予定の住所がある市町の担当課に直接確認するのがもっとも確実な方法です。
丸亀市・坂出市・善通寺市・三豊市・綾川町・宇多津町・まんのう町など、各市町の補助状況は年度ごとに変わることがあります。香川県公式サイトの「市町の補助金について」ページに各市町へのリンクがまとめられており、そこから最新情報を確認できます。
市町の補助金と県の補助金の関係整理
県の制度(重点対策加速化事業)を利用した場合でも、市町の独自補助金との併用を制限していない場合があります。ただし、制度によって「同一設備への他の補助金との併用不可」が明記されているケースもあります。どの補助金を優先するかは補助額・要件・申請のしやすさを比較した上で判断することが大切です。
・香川県公式サイト:令和8年度かがわスマートハウス促進事業補助金ページ内「市町の補助金について」
・各市町の公式サイト:環境・ゼロカーボン担当課のページ
・問い合わせ先:香川県環境政策課カーボンニュートラル推進室(TEL:087-832-3851)
補助金の変動リスクと最新情報の確認
補助金は年度ごとに予算・要件・補助金額が変わります。特に人気の制度は予算上限に達した時点で受付が終了するケースがあります。令和7年度の重点対策加速化事業は受付開始から2カ月程度で予算上限に達し、第二次募集に切り替わるという経緯がありました。申請を検討している場合は、公式サイトを定期的に確認し、受付開始直後に動けるよう準備を進めることが補助金を確実に受けるための実用的な対策です。
自家消費型太陽光発電と補助金活用の考え方
県や高松市の補助金の多くは「自家消費型」の設備を対象としており、FIT・FIP制度の認定を取得しないことを条件としています。この背景には、補助金の目的が「地域の脱炭素化と自家消費の拡大」にある点があります。補助金を活用する場合は、電気の使い方・蓄電池との組み合わせ・余剰電力の扱いを一緒に考えておくとよいでしょう。
自家消費率30%以上の要件とその意味
補助対象の太陽光発電設備は、発電量の30%以上を自家消費することが要件として設定されています。蓄電池を併用した自家消費分もこの30%の計算に含まれます。昼間に不在がちな住宅であっても、蓄電池を組み合わせることで自家消費率を高めることが期待できます。具体的な自家消費計画は申請時に「発電電力の消費量計画書」として提出が求められるため、設置前に試算しておくとよいでしょう。
蓄電池と太陽光発電の組み合わせによる活用
蓄電池(家庭用・20kWh未満)と太陽光発電設備を同時に設置する場合、補助金の対象が両方の機器に適用される制度があります。蓄電池を組み合わせることで、昼間に発電した電力を夜間に使用できるため、自家消費率の向上と電気代の削減を両立できる可能性があります。導入価格の要件(税抜き12.5万円/kWh以下を目安とすること)があるため、見積もりを取る際にこの水準も確認しておくとよいでしょう。蓄電池の仕様・価格は各メーカー公式サイトでご確認ください。
償却資産申告と税務上の留意点
太陽光発電設備を設置して余剰電力を売電する場合、その設備は「償却資産」に該当し、固定資産税の申告が必要になる場合があります。高松市の案内では、余剰売電・全量売電にかかわらず売電を行う場合は償却資産申告が必要とされています。また、売電収入の税務上の取り扱いについては、国税庁の公式サイト(雑所得の考え方)でご確認ください。個別の税務判断は税務署や税理士への相談が安心です。
まとめ
香川県で家庭用太陽光発電の補助金を活用するには、県の制度と市町独自の制度の両面から条件を確認することが出発点です。令和8年度時点では香川県が「かがわスマートハウス促進事業補助金」を展開し、ZEH・蓄電池・V2H・断熱改修への補助が主な対象となっています。
設置する設備がFIT・FIP制度の認定を取得しない自家消費型であること、工事前に予約申請を済ませること、書類を正確に準備することが申請を通すための基本です。受付は予算上限に達した時点で終了するため、制度の受付開始タイミングを事前に把握して動くことが大切です。
補助金の金額・要件・受付期間は年度ごとに変わります。最新情報は香川県環境政策課カーボンニュートラル推進室(https://www.pref.kagawa.lg.jp/kankyoseisaku/chikyu/saiene/r8kagawasmarthouse.html)または各市町の担当窓口で必ずご確認ください。
本記事は家庭用太陽光発電に関する一般的な情報を、公的機関の一次情報・公式発表をもとに整理したものです。特定の製品・施工業者・電力会社を推奨・批判する意図はありません。発電量・売電収入・補助金額などの数値は目安であり、設置環境・契約内容・制度改定により異なります。FIT買取単価・補助金要件・電力料金プランは年度ごとに変わる場合があります。最終的な判断や契約・申請については、資源エネルギー庁・各自治体公式サイト・施工業者・専門家にご確認ください。


